「星逢のプリズムギア」Review.

皆さんこんばんは。
今日は「星逢のプリズムギア」のレビューをお届けします。
では、続きにて。

【製品名】
星逢のプリズムギア
【メーカー】
Elysion(http://elysion.product.co.jp/
Elysion公式サイト
【対応OS】
Windows 8/7/XP(Windows 8.1 x64 RTMで起動)
【ディスクレス起動の可否】
初回のみ不可
【修正パッチ】
12月24日時点ではなし
【シナリオ】

キミとふたりでなら、飛べる。
東京湾岸に浮かぶ、日紅学園都市。そこは産官学が一体となって設立された”パワーギア”装着者と研究者の養成校であり、若き才能が日夜シミュレーションに励んでいた。高原秀は、技術者を志して日紅学園のゲートをくぐったひとり。入学早々出会った落ちこぼれ学生、神崎皐月とチームを組み、学園ギアバトルトーナメントでトップランカーを目指すことになるが……?

原画:光姫満太郎×シナリオ:健速
最強タッグでお届けするエリアルガール学園恋愛アドベンチャー!

(以上公式サイトより抜粋)

※本文中、すべて敬称を省略します。

【シナリオ】
シナリオの順序が物を言うゲームだと思います。
ミクロな部分を取り出すと、日常シーンはやや迂遠で中だるみしがちですが、他方ギアバトルのシーンは臨場感もあり緊張感を旨く演出しているように思えました(但しやや専門用語が乱発されているのは気になりますが)。
その為ちゃんと最後まで見たい、続けたいというモチベーションの維持は充分になされていたと思います。

一方、マクロな部分でこれを見ると、最初の選択肢で未衣・アゲハのルートへいくと神崎姉妹が、神崎姉妹のルートへいけば未衣・アゲハが殆どノータッチになってきます。潔いとみることも出来ますが、未衣・アゲハのルートではあからさまにシナリオ欄で抜粋した概要から外れます(神崎皐月とチームを組まない)。これは宜しくないでしょう。
更にアゲハのルートの鍵を握ることになる秀へ弁当を持ってきたりする甲斐甲斐しいクラスメイトは、よりにもよってモブです。他のルート―未衣であれば未亜、神崎姉妹であればほたる―にはグラフィックが与えられていることを考えれば、足らないから付け足したという印象は拭えません。アゲハルート単体で見ればそれほどの問題は無いというか、非常に優れたサクセスストーリーだけに勿体ないし、極端な言い方をすれば、手を抜いたなという印象が拭えません。

次に、未衣のルートを見ると、未亜が出てくる訳ですが、名字が既に示唆的です(”百引く一は白”)。ところが未亜と未衣は明らかに髪色が違うのにテキスト上では主人公含め様々な人達が未亜と未衣と混同しています。これがよく分かりませんというか、理解出来ないです。似通っていることは分かるのですが、それならグラフィック上も整えるべきです。この取り違えが起こる度に何かのどに小骨が刺さったような違和感が残るのです。それに加えて未衣が飛び級したという設定がとても活かされているようには思えません(ゲームが全部終わってから公式サイトを訪ねて初めて知った)。やっぱり惜しいと思いますし、それに加えて暴走の原因はよく分からないままになっています(これは神崎姉妹のルートで解決されるのですが)。

最後に、神崎姉妹のルートについて見ると、これが意外や意外、二人で一つなのです。コンセプトからして理解出来なくは無いですが、ちょっと面食らいますね。話のコアな部分の疑問―プリズムギアはどこからやってきたのか、ルチルは何者なのか…―は全て解消されますが、一方で彼女たちがシンクロするようになった原因は今ひとつ分かりません。それにOPで殆どネタばらしされてます。OPで足りない部分はイントロダクション―るーが現れるシーン―から想像されるとおりです(なおこのイントロダクションの所は未衣・アゲハのルートには全く関係がありません。前記の通り明快に分離されてしまっているからです)。プロセスはともかくとして結果は予想を大きく違えません。

最初にこのゲームは攻略順が大事だと言いました。その理由は前掲の通りです。つまり話のコアな部分は全て神崎姉妹のルートにあり、未衣・アゲハはそれに付帯する同心円の周縁部に過ぎないということです。アゲハ→未衣→神崎姉妹の順番でないととてもこのゲームは耐えられないと思います。アゲハは散々酷評しましたが、神崎姉妹を先にやってしまうとアゲハルート補足的に過ぎないのが克明すぎるほどに浮かび上がってくることでしょう。

個々のシーンは良いのに、全体的に調和が取れていなくて勿体ない。そんな印象が強烈な作品だと思います。ただし、主人公はヒロインにとってのヒーローというこなたよりかなたまでで既にその芽が見えていた健速らしいテキストは継承され、というよりもより発展させられており、シナリオの中心的なテーマでもあります。その意味で各シナリオはネットワーク的に繋がっていると評することも出来ましょうが、それにしても勿体ない印象が拭えません。

シナリオ:10/20(勿体ない)

【システム】
エンジンはVisualArt’s系のSiglusEngine。旧RealLiveと同じように、カーソルをキーボード操作できるようになるのはありがたいのですが、これがどうも暴走するようで、カーソルが勝手に下まで行って操作不能になることが何度もありました。
必要な機能は概ね揃っていますが、セーブ/ロード画面のサムネイル表示がロードの場合に限られていて、セーブボタンでは有効にならないのは勿体ない。
セーブスロット数は80+クイックセーブ。セーブデータの保管場所はマイドキュメントとなっています。

システム:16/20(前掲諸理由による)

【楽曲】
OPは作詞/作曲/編曲:竹下智博、歌:meiのPRISM SPECTRUM。
EDは作詞/作曲/編曲:竹下智博、歌:meiのTWINKLE STAR。
OPのPRISM SPECTRUMはこのゲームのOPらしい曲ですし、BGMとしても最高のタイミングで流れる曲であります。

BGMは20曲。場面から大きく外れた曲もないですね。

楽曲:20/20(大きな問題要素は無し)

【グラフィック】
概ね問題は無いと思いますが、若干首をかしげる物も…。(それから意図的かどうか分からないけど委員長こと新城曜子の腕章が「風紀」<いとへん>ではなくて「風記」<ごんべん>になっているのだけどこれは良いのか?)
そもそも癖が強い方だと思いますので、これを認容できるか否かが重要な要素かも知れませんね。

CGは全部で54パターン。テキスト量の割には少ないような気もしますね…。

グラフィック:15/20(前掲の通り)

【声優陣】
声優陣は以下の通り。

神崎皐月:美月
神崎ルチル:姫川あいり
百瀬未衣:鈴谷まや
紫藤アゲハ:民安ともえ
神崎睦美:櫻レオナ
藍原ほたる:松田理沙
新城曜子:木野原さやか
高屋敷薫子:涼森ちさと
白瀬未亜:カンザキカナリ

神崎皐月、ルチル辺りに違和感を覚えた記憶は無いのですが、他方紫藤アゲハと百瀬未衣には疑問符が…。
紫藤アゲハは最初の”鋼鉄の女”のイメージには最適だと思いますが後半のデレにはやや違和感があり、百瀬未衣はキンキンした音が耳に付きます。声優さんの問題と言うより収録環境なり配役の問題だったようにも思えますが…。
他方で松田理沙のこんな演技が見られるのかというのがありまして、こちらはグッドでありますが…。

声優陣:16/20(前掲の通り)

【総評】
77/100
お勧め度:B
悪くは無いけど勿体ない。もったいなさ過ぎる。全体としてそんな印象が拭えません。
せめてアゲハのルートがもう少し付け足し感が少なければ…。

これはゲーム本体のせいじゃないけど、宣伝不足だと思います。もうシナリオ:健速では押せないと言うことなんでしょうかねぇ…

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