「Prism Ark」 Review.

こんにちは。
先日宣言したように、通常の更新モードになりましたので、レビューをさせていただきたく存じます。
では、続きにて。

【製品名】プリズム・アーク
【メーカー】ぱじゃまソフト(http://www.pajamas.ne.jp
【対応OS】Windows 2000/XP/Vista(Windows 7 x64 SP1では起動せず)
【ディスクレス起動の可否】原則不可
【修正パッチ】リマスター版以外にはVer.1.02cまで、リマスター版には修正インストーラあり
【シナリオ概観】

マイステルが王位について2年が過ぎた。
ヴィントラントの新王マイステルと新女王プリンセアは、生まれたばかりの王女を連れて同盟国ヴィエーラに洗礼を受けに向かう途中、サブルム帝国の軍隊に襲われて行方不明になる。これを発端に、レリヒオン教の総本山であるヴィエーラは十字聖軍を結成してサブルムに攻め込んだ。
そして以後十数年経つ今も、サブルムとヴィントラントは戦争にある。
長く続く戦争……民衆は疲弊し、ずっと心を傷めていた―――。

―――騎士を目指すハヤウェイは、ローゼンベルグ騎士養成学校の学生。
王女ではないかと噂されているプリーシア。
お調子者の暴走元気娘フェル。
プリーシアの護衛をするために来た転校生の神楽。
頭はよいが子供のような容姿のリッテ先生。
あまりにも厳しすぎる華鈴教官。
悪友のルームメイトたち、アクティ、エイン、ユング。
そして妹のフィーリア
……さまざまな人々に出会い、ドタバタな毎日が始まる。
しかし、そんな日常とは関係なく繰り返される戦い。
そして戦地に赴くハヤウェイ達の前にも、強大なサブルム帝国軍が立ちはだかる。

この戦争はどうなるのか…そして、ハヤウェイ達の導き出す未来は!?
それぞれの想いを抱き、人々は戦場で剣を振るい続ける――。

Getchu.comの商品紹介ページより抜粋)

※以下、本文中は原則敬称略。

【シナリオ】
世界観を理解するために一番簡潔な言葉は、中世の宗教戦争(キリスト教vsイスラム教)と言うことかと思います。
トレーラームービーや、本編の最後の方のレスレクシオン攻防戦時に表示されるロード画面などはこの推測を補足する有効な証左かと思います。
なお、ヴィントラント(Wind Land)という発音と、同様の証拠から、ヴィントラントは現在のドイツぐらいの地区を推定して作られているかと。

さて。
シナリオ本編は殆どドタバタ学園コメディという感じですが、後半部(「原罪のレクイエム」が流れて以降)からシリアスモードに切り替わっていきます。
CGの枚数から言えば、メインはプリーシアなんでしょうが、シナリオを概観すると、フェル・華鈴・シスターヘル(テレサ)・リッテの4人が一体をなしてメインだという感じも受けます。

全体のコメントとしては、重厚長大型という印象を受ける作品になるかと思います。正義とは何か、を考える一種のマテリアルには十分なり得る資質があります(その点ではもう少し突っ込んでいってもよかった気はしますが)。また、剣と魔法の世界かと思っていたら地球外に行ったり(!!)、中々吹っ飛んでますが、この頃の作品にはない、「大きな物語」として議論できる余地があります。

以下、各ルートの感想など。

【共通(前半部)】
小ネタがふんだんに混ぜてあって、笑いながらプレイできたわけですけれども、そんな中にもピリッとシリアスの香りがします。正直ここまでが一番おもしろいかもしれない…。
第4.5賞男編と女編の格差は何なんだろうか…。

【プリーシア】
おそらくプリズム・アークにおいて最も印象的なシーンが出てくるところ。ツンツン姫様がデレる姿もかわいくはあるが…。
「わらわの命を、そなたに預ける。共に歩み、共に生きよ」。一番最初にやったルートだけども、やっぱり「普通な意味で」印象に残る言葉だったかもしれない。
エンディングは普通。たぶん一番整合性がとれている。少なくとも置いてきぼりにされることはないかと。

【神楽】
シナリオの根幹に関係ないのに、多分重さはシスター・ヘルと同レベルかも。ただまぁ…エンディングはかなりご都合主義があるような気もしなくはない…。あの出血量じゃあ出血性ショック死しちゃうよ…。

【フェル】
素直に驚いた。OPとか見ても何かあるのは間違いないと思っていたが…。
FelがFail(失敗)からとられているというWikipediaの記述を信用するならば、それも全く理解できる。
個人的には前半部が鬱陶しくて堪らなかったんだけどなぁ…。後半は本当によかった。

※ここまでは、最初から攻略可。以上三人のルートが全員終了した後、以下の2ルートが解放される。

【華鈴】
ただの熱血馬鹿(+方向音痴)かと思っていたらやっぱりそんなことはなかった。
が、シスター・ヘルほどでもないので割愛…かな。
最初はそんなに良評価でもなかったのに、終わってみると評価出来る。そんな印象は受けましたけどね。
最終的に一番好きなキャラだったりします。

【シスター・ヘル】
何故かATOKが「死すターヘル」と変換するシスター・ヘルことテレサですが…。
だいぶヤバいネタも混じってます。カニバリズム的な意味で。こういうのは18禁ゲームだからこそ出来る表現ともいえますが、究極の決断過ぎて、コメントに困ります。
ただし。最後の格好良さは半端なものではありません。

※さらに以上二人のルート完了後、リッテ→フィーリアの順で解放される。

【リッテ】
「プリズム・アーク らぶらぶマキシマム!」(FD)のOPを見ると明らかに変な人(LitteがEttilになってるお姉さん)がいるので、まぁ何か裏はあるなと思っていました。
ついでに言うと、リマスター版のHTML版ヘルプドキュメントの「占い婆からのヒント欄」に、だいぶ思わせぶりなことが書いてあったので、一体何なのかという思いでいっぱいでしたが。

シナリオを見たら、全てが氷解します。この順序の意味も、全てね。
※余談ながら、リッテ・ラスォート(このフルネームも作中1回しか出てきませんけどねぇ…)がラテン語で知恵者という意味だと聞いたことがあります。

【フィーリア】
……王女様だったなんて…(だいぶネタバレすまん)。(※これもフルネームが王女の意味を持つ)
ただなぁ…地球外へ行っちゃうエンドは…何とも。

シナリオ:16/20(悪くはないが、もっと詰めてもいいような気はする)

【システム】
ADVパートと戦闘パートに分けます。

【ADVパート】
「ピアノの森の満開の下」の時も指摘しましたが、どうもセーブ・ロードなどの応答確認がのろい。ハードディスク交換後も発生する症状なので、アプリケーション側に何らかの問題があるような気がします。
そのほかは特に。使い勝手も普通のレベルです。必要な機能は一通り実装されています。

※本体付属のインストーラは一応起動しますが、修正インストーラはx64ではサイドバイサイド構成が適切に構成されていない関係で起動しません。まぁ仮に起動したとしても、x64だとAlpha-ROMが誤爆してくれるので起動しませんけどね。

【戦闘パート】
プリズム集めるのが楽しくなってきます…が、攻略サイトを片手にやった方がいいです。流石にプレリュードを何周もするなんていう発想はないぞ…。
戦闘パート自体は1周目が結構しんどいですが、2周目以降(HARDルートに関しては3~4周目以降)、主人公無双状態になってきます…。1ターンエンドなんてザラだぜッ!
まぁHARDルート行くと手応えあります…が、4周目ぐらいになってくると…HARDでも同様の状況が展開されることに…。

後は、一々ローディング画面に移行し、時間がかかっている印象を受けること。何とかならないかな。

※管理人は何をトチ狂ったのか全キャラLv.カンスト、プリズム全部収集、チームアタック(TA)全部回収という偉業(?)を成し遂げました。楽しかったです。
※Lv.はカンストしますが、経験値はLv.カンスト後も増え続けます。
※プリズム回収の都合などで、効率よくやるのならプリーシア→神楽→フェルの順が最善かと思います。
※結局フィーリアと主人公はLv.99を要求されるのであしからず…。まぁ主人公がLv.99になったらだいたいみんなLv.95以上はありますから…。

【総合】
起動画面はだいぶ凝ってます。
CTRLキーで大部分の演出をカットできるなど、細やかな配慮が認められます。

※多分このバグは未発見のはず。再現手順は以下の通り。
1. プリズムアーク(リマスター版)を起動する。
2. 「おまけ」の「ムービー鑑賞」を選ぶ。
3. 2番、5番、9番、11番、12番、又は19番の動画を再生し、直後に右クリックで中止すると、背景がタイトルの背景に変わる。(本来はそのモード専用の背景になるはず)
4. その後上記以外の番号の動画を再生し、同様に中止すると、正常な背景に戻る。それ以後は、再起動して手順を繰り返すまで、正常なまま。
※Phase.4については不明な点が多いのですが、一瞬正常な背景を表示して、おかしな背景に戻る挙動を見せたケースもあります。

Pre-requirements:(予想)
・コンプ済みセーブデータ?

システム:18/20(セーブ・ロードだけ問題あり)

【楽曲】
一応ボーカル曲大量につき…割愛じゃだめだわな…。
1st OP: 贖罪のラプソディー(Vo. 桃井はるこ)
2nd OP: 原罪のレクイエム(Vo. KOTOKO, Produced by I’ve)
ED: Sigh…(Vo. 桃井はるこ)
Grand ED: 追憶のノクターン(Vo. 中原涼)
挿入歌: エンジェル・レェス(Vo.Chico )
挿入歌: Truth(Vo. 榊原ゆい)
挿入歌: amaranth(Vo.生天目仁美)
挿入歌: きせきなんかおこらない(Vo.水橋かおり)
挿入歌: justice!(Vo.松井菜桜子)
挿入歌: nomadic lady(vo.浅川悠)
挿入歌: ひとりぼっちの愛(Vo.こやまきみこ)
挿入歌: far and away~party night~(Vo.桃井はるこ)
挿入歌: Prism Knight~虹色の記憶~(Vo. 榊原ゆい&桃井はるこ)
ボーカル曲は多いものの、OP/EDに比べれば、どうしてもキャラソン(挿入歌に分類してますけどね)は見劣りしてしまうかと。まぁそれは本職じゃないから当然という意見もあるでしょうが。
ちなみに、キャラソンはjustice!が好きかな。ボーカルは原罪のレクイエム=追憶のノクターン≧贖罪のレクイエム≧Sigh…ぐらいかしら。

あと、BGMは悪くないです。外れはなく、数も十分かと…。

楽曲:16/20(Vocal曲の多さが粗製濫造の評価につながってしまう不遇さよ。)

【グラフィック】
原画は大野哲也、SD原画が娘太丸。
若干怪しい所もあったような気がします。SDは◎。

天使デザインなどの3D関係はもう5年前なのに遜色ないクオリティ(そりゃ専門の洋ゲーにはかなわないけどさぁ…)。二重丸どころか三十丸、花丸ですな。

グラフィック:13/20(評価が難しいねぇ)

【声優陣】
一応非公開ですが。FDなどが出そろった今、だいたい以下の通りかと。
プリーシア:榊原ゆい(「ピアノの森の満開の下」のコメントにあったよ…)
神楽:生天目仁美(「ちび神楽の冒険」紹介ページでわかります)
フェル:水橋かおり
華鈴:松井菜桜子
シスター・ヘル:浅川悠
リッテ:こやまきみこ(「プリズム・アーク らぶらぶマキシマム!」の「ぷりずむっ☆」でわかります)
フィーリア:桃井はるこ

※あくまで推定です。
それにしても豪華な声優陣だねぇ…。

声優陣:16/20(フィーリアの声が若干気になるかな?)

【総評】
79/100
お勧め度:B+
シナリオは色々ゴチャゴチャ突っ込んではいましたが、十分評価に値しますし、続きが気になるタイプのシナリオであったことは否定しません。それだけにもう少しいけるのではないかという気になってしまうのですよ。
戦闘パートの評価は分かれると思います。プリズムの説明をもう少し分かりやすくしてもいいのではないかと。エフェクトは全部CTRLキーでカットできるとはいえ、若干ロードにかかる時間がイライラしますしねぇ。だから、一応評価はB+。

Postscript:漫画版と比べてどうだったか。
漫画版はアンソロ系統以外は全冊揃えていますので、一応比較評価など。
◆電撃の方の「プリズムアーク」(DC版とする):
だいぶダメ。全然核心に触れていませんorz
まだプリズム・アークのことをKOTOKO嬢の「原罪のレクイエム」経由でのみ知っていた4年か3年前に初版で買っているのですが(しかも紛失の疑いがあったため買い直したら段ボールの保管庫の中からあっさり出てきた件)、その時点で既に「(金を)ドブに捨てた方がマシ」と評価してますがな…。
まぁ、今でも変わりません。ただし、絵の方はこっちの方が似てます。

◆アライブ版の「プリズム・アーク」(著者:FBC):
これは3年前ぐらいに研修旅行@東京で見かけたものの、同名の内容は全く違う漫画だろうと思って買うのを止めたという経緯のある奴です(それぐらい原作とかけ離れた絵だったし、ロゴも全く違った)。1月の高松旅行時にアニメイトで買ってきたよ3冊まとめて。

絵はだいぶ原作とは違うのですが、ポイントは押さえています(だから辛うじてキャラの判別は出来ます)。それでも、3巻の裏表紙など、一体誰なのよ?というのはあるなど、結構危ういです。勢いで押してる感じを受けます。
ただし。シナリオは原作より熱い。そしておもしろい。原作とは全然違うのに(だいたい原作と大きく変えるとむちゃくちゃになるケースが多いのだが)、普通におもしろい。

それだけに絵の問題が惜しまれる。そして、ロゴは原作とオリジナルの併記型ではあるけど、原作の方が良かったなぁというのが難点か。

おまけ:
「原罪のレクイエム」の流れるOP(ウェブ上で配布されているものでいうと、PA_O2近日発売.mpgという奴)の英文はだいぶ簡単ではありますが、訳文を一応以下の括弧内に示してみます。
フィーリア:Love love my elder brother.(大好き、お兄ちゃん!)
神楽:Graceful taciturn daughter.(上品で寡黙な娘)
リッテ:Very small lovely teacher.(とっても小さくてかわいい先生。)
フェル:Energetic noisy cunning girl.(活発でやかましいずる賢い女の子)
シスター・ヘル:Sister who came from hell(地獄から来たシスター【修道女】)
華鈴:For me a correct god is justice.(私にとっては正しき神こそ正義なのだ。多分、For me, a correct god is justice.なのだと思います)
プリーシア:Noble temperamental princess.(高貴な気分屋のお姫様)

これが後半部に流すべきOPなのか否か…。シスター・ヘル・華鈴当たりは許せるとしても、これはちょっとなぁ…。

おまけその2:
華鈴教官(今「華鈴さん」と入力しようとしたら「過燐酸」になったんだが…)の背中には何事か英文が書いてあるのですが。
可読なのは聖十字の上の「God is justice.」(神は正義なり)ぐらいか。

では。

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